宿口が記念初V GⅢ開設記念 【京王閣】

京王閣競輪のG3開設73周年記念「ゴールドカップレース」は最終日の1日12Rで決勝戦が行われ、番手捲りの平原康多に続いた宿口陽一(38)=埼玉=が4コーナーでインを突き直線伸びて優勝した。2着には捲り上げた坂井洋が入り、3着に平原。宿口のG3優勝は昨年10月の前橋以来2度目。記念は初。
■ヒーロー
「勝てたことは素直にうれしいですが、自分の力ではないので…」と、勝者に笑顔はなかった。4車の同県ラインで臨んだ決勝戦。平原がSを決めて前攻め。赤板手前で空いたインを後方から佐々木が上昇。中団の吉田は仕掛けを逸し、鐘前から森田が踏んで先行態勢。佐々木は宿口のインに潜り込んだが、吉田の捲りに合わせて平原が発進、宿口が踏み勝って続くと、行き切れない吉田の大外を坂井がいいスピードで捲り、平原がけん制した内を突いて宿口が伸びた。
「佐々木君に狙われて余裕がなくなりました。坂井君が捲って来たとき何もできず全部平原さんがやってくれた。僕がやれていれば中田さんまで連れ込めていたと思う」と反省の言葉を続けた宿口。「今後の課題としてやるべきことをしっかりやっていきたい」
SSとして辛い年を過ごしてきた宿口。地元地区の記念Vは何よりの励みだが「喜びは半分です」。前橋親王牌では諸橋愛、桑原大志、神山拓弥らにアドバイスをもらったという。ホームの西武園では脇本雄太と練習も。「レースで信頼を取り戻して、来年はまた平原さんに前を任せてもらえるように頑張ります」と、次走の四日市G3、競輪祭に向けて気合を入れ直した。